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私の介護のシフトは、3通りある。
7時から19時と、7時から13時と、13時から19時である。
私の介護の初心者は、13時から19時のシフトが、ビギナー向けであるようだ。
マスターするまでには、およそ40時間が、目安になる。
私の介護には、危険が伴うので、お互いに納得のいく見習いが必要である。
あまりにも過剰反応を示して、挫折してしまう方も多々いらっしゃる。
無理ないことである。扱いを間違えれば、死に至るからである。
そんな中でも、見習いを見事にクリアされた方も当然いらっしゃる。
見習い前とは、別人のように堂々として変身するのである。
手前味噌ながら、私の介護をマスターすれば、
どんな方の介護でも通用すると思っている。
午後2時から3時までは、土日を除く殆ど毎日、
訪問看護師さんによるリハビリが行われている。
私の数少ない、至福の時間でもある。
私は、ALSによって、多くのものを湯水のように失ったが、
お蔭様で手足などの硬縮は殆ど見られない。
これは、ALSの功罪の、一つであろう。感謝すべきと言うべきか。
月に2回の往診が午後にある。
カニューレ交換が行われるのだが、通算300回以上は行われているであろう。
人間は、どこまで忍耐強くなれるであろうか、我ながら感心してしまうのである。
果たして精神の消耗はどうであろうか。
物理的に見ることは、不可能だが、相当の疲労度と思われる。
私の介護は、エンドレスである。プライバシーは、殆どないに等しい。
それを苦に思ったことはない。
いつの間にか、タフネスになったのであろうか、それともルーズと言うべきか。
私は、ちょい悪クリスチャンでもある。
神に不信を持ちながら、祈りを奉げるという矛盾を平気で行うのである。
牧師さんとは、10年以上の付き合いである。
月に1回、訪問礼拝を行ってくださる。
これも午後の時間である。
彼は、私の肉声を知っている数少ない人の一人であるし、
私のALSの顛末を、つぶさに見てきた人でもある。
彼は、私のことをある程度は知っているのであろうが、
私は彼のことを知らないなと、ふと思うのである。
何かバランスを欠いた付き合いではある。
病人の付き合いは、得てしてこういうふうな不均衡になりがちである。
病気というハンデがそうさせるのであろうか。
4時から6時のおよそ2時間は、いろいろな意味での、私の調整の時間でもある。
片付け物を、ヘルパーさんにお願いしたり、原稿の代筆をお願いしたり、
訪問を受けたり、などなどとフリータイムとなる。
一息入れる、貴重な時間でもある。
やがて、7時には夜勤者と交代になる。
明日のための夜勤が始まる。
時には、そのエンドレステープを切ってしまいたいと思うこともあるのだが、ドン。
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