『 One Day 1 』

2007/02/07




私の朝は、5時半から始まる。

冬場の今は当然ながら、外は真っ暗の「朝まだき」である。

病人は、日の出日の入りに、敏感である。

やはり、夏場のほうが日が長い分だけ、精神的にも生理的にも安定するような気がする。

最近では、眠剤を服用しないと、安眠できない。呼吸器をつけているために、眠りが浅く、熟睡が持続しない。

そんな生活を10年以上続けているので、4時間ほど眠れば、体調はほぼ良好である。

夜中の3時に目覚ましをかけてあるので、その時に吸引などの介護をしていただく。

朝7時に日勤者と交代になる。

これからお昼までは、やることが目白押しで、時計を見ながらの、時間との勝負である。そして、私が一番緊張する時間でもあり、気を使う時間でもある。

ヘルパーの皆さんにとっても、同じ状況であろうと思われる。

ヘルパーの様子などを見ながら時間管理をしていく。


髭剃りから、歯磨き洗顔、ガーゼ交換、トイレ介助、清拭シャンプーなどなど。

これだけの質と量の介護を、一人のヘルパーさんに委ねるケースは稀ではあるまいか。

それを負担に感じるか、やりがいと感じるかは、ヘルパーさん一人一人の介護に対するスタンスによって違ってくるであろう。

私は、手前味噌ながら、それを良い経験、体験に、なるであろうし、ヘルパーの実力アップにもなるであろうと認識している。

介護の方法とやり方は、多少の違いはヘルパーさんによってあるが、大筋のところでは、ほとんど同じである。

これは、代々ヘルパーさんによって、引き継がれている伝統である。

特にマニュアルがあるわけでもないのだが、正確に引き継がれている。

手先の器用な方、大雑把な方などなど、多少の修正をするものの、強引に腕を曲げるような修正はしないことを心がけてはいる。

こうして午前中は、加速度をつけて時はあっという間に流れていく。

午後になると時は、ゆっくり流れ始める。まるで映画の場面が変わったように、シチュエーションまでが変わる。