『ALS生活二十六年

2014/10/26

 



今、私は六十四歳です。

二十六年前に、医師にALSと宣言されました。

それより、一年前に、自覚症状がありました。

それは、会社の身体検査の時の垂直高跳びが、あまりに跳べなかったのです。

この事が、発病の初期症状と思われるのです。

やがて、三年で足が動かなくなり、その後、二年で動かなくなりました。

さらに、息苦しさもつのりはじめ、

風呂にも入れなくなりました。

この頃は、精神状態も異常を極めていた。

やがて、気管切開をする事になる訳です。

その苦悩は、現在も続いています。

その間に、離婚を経験しました。

そして、父親を亡くしました。

ついに、気管切開をする事になりました。

気管切開当日、恐怖のあまり、医師に何度も打診しました。

声は、失わないですね、と。

その為、スピーチカニューレを使ったのです。

しかし、声は二年で出なくなりました。

この頃から、文字盤を使い始めました。

食事に二時間も、費やはめになりました。

ついに、飲み込む事が出来なくなり、

胃ろう手術する事になりました。

私は、ついていないのか、二つの手術とも、普通に終わりませんでした。

何がしらトラブルがあり、倍の時間がかかりました。

今や、身体のどこも動かず、目だけが動きます。

しかし、その目も、ALSに侵され始めています。

ALSに翻弄された、二十六年でした。

私の人生は、ALSで始まり、ALSで終わる、

と言っても、過言ではないはずです。

私は、クリスチャンですが、

神は、私にどんな救いを差し伸べてくれるのだろうか?

ALSが真綿で、首を絞め始めたときに、死を予感した私は、

ALSの軌跡を残しておこうと思いました。

それで、書いたのが「花みずきの咲く頃」です。

何故、花みずきかと言うと、

五月に医師にALSと宣告されたのです。

花みずきは五月の花です。

花みずきを見ると独特な気持ちになるのです。

くしくも、私の誕生日は五月の七日です。

今は身体の事より、介護ヘルパーさんのスケジュール管理で多忙な日々を送っています。

皮肉なことです。



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