『夢と現実』

2012/12/28

 




ALSを発病して23年。

私の人生はALSで始まり、ALSで終わると思っていた。

それが現実と思っていた。今、ALSの薬をめぐって、

およそ、4大学の医学部がしのぎをけずっている。

その中でも、A大学の医学部が先頭をきっていると思われる。

まもなく、ALSの薬が実用化されると思われる。

カニクイザルを動物実験に使用したことで有名なC大学の医学部は、

7月に臨床治験を始めたが、ALSを発病して2年以内を対象としている。

そろそろ半年になるが、さっぱり効果はみえないようだ。

私のように末期のALSには、発病して2年以内の方を対象にした臨床は、

何か嫉妬めいた矛盾を感じる。

ALSの原因を究明したことで、マスコミを騒がせたことで有名なD大学は、

臨床治験を始めたようだが、一向に情報が漏れていないようだ。

マスコミ受けを狙った政策かな。

そのうちに一気に発表するのではないかな。

先日のノーベル医学賞を受賞した教授がいるB大学の医学部は、

ips細胞を使ったALSの薬の研究は、まだ臨床治験は始まっていないようだが、

薬が完成したら、個人的には、一番信頼している。

以上が、4大学の研究の概略である。

いずれにしても、ALSの患者にとっては、この上ない情報である。

「夢が現実となりつつある。」

ここまできたら、薬を飲まない前には、死にたくはないものだが。

「トンネルを抜けたら明るい人生だった」になりたいものだ。

まさか、「夢追い酒」にならないだろうな。