物語『ススキのなみだ』あとがき

2009/10/24

 


その後この夫婦は、より親密度が増し、絆が深まったことは言うまでもない。

しかし、あまりに高い代償を払いすぎましたね。

夫婦間に限らず、男と女の間には、月並みな表現だが、山あり谷あり、だし、深くて長い川がある。「ロー&ロー」

愛は、マンネリに勝てない。

愛を継続させるには、お互い努力と忍耐が必要である。どっちかが、それを怠ればその関係は、破局する。

その後、この夫婦は、お互いを思いやり、理想的な夫婦関係になったようである。

ともこさんは、事故の翌日からホームセンターを辞めたそうである。賢明な選択ですね。

その後、農家のご主人の紹介で、駅前の雑貨店に務めたのである。

さとるくんは、1年近く加療の末、役所に復帰したのである。

文書課ではなく、総務課付けとして。明るく元気に勤めている。

愛犬ゴローは、いつの間にか、ガールフレンドを連れてきて、仲良くしているので、 夫婦はこの犬を飼うことを決めたのである。名前はピートである。

夫婦は、いつものように、黄昏時を過ぎても、仲良く談笑しているのである。

傍らには、愛犬ゴローとピートが、じゃれあっているが、ふと、ゴローは、二人を見上げて、「よかった、よかった」とつぶやくのである。

この物語は、勿論フィクションであるが、書いていくにつれて、親しみが湧き、思い入れが強くなり、「あとがき」を書くように至ったのである。

個人的な事ではあるが、私は来年還暦を迎える。

この夫婦に触発されたわけではないが、「人生、まだまだ、これから」と思って、苦笑するのである。

おわり