『Play Off』

2007/8/18

 




今年のプロ野球もそろそろ佳境を迎え、

ペナントの行方も限定されつつある。

今年はセ・リーグもパ・リーグと同じように、

プレイオフ制度を採用した。

この制度は、二位、三位のチームにとっては、

敗者復活的な意味合いもあり、ファンにとっては、

「一粒で二度美味しい」的な趣もあるであろう。

しかしながら、一位チームにとっては、なんともやり切れぬであろう。

せっかく一位になっても、延長15回再試合的な疲れ損な感覚もあるであろうか。

さて、このプレイオフ制度が、どんな結果をもたらすか、

興味のあるところである。

私は、アンチ巨人であり、野村監督のファンでもある。

私は東京生まれの東京育ちなので、

小さい頃から「4番サード長嶋、背番号3」に心酔していたものである。

それが、病に伏すようになった頃より、どういう訳か、

アンチ巨人に変心したのである。

体制の象徴のように巨人が見えてきたのである。

私は、元来反体制的な気質があったので、反骨魂に火が付いたのであろう。

巨人の体質は選手は勿論、

コーチまでを札束で買いあさるという資本主義の醜悪さであり、

プロ野球は、巨人を中心に回っているという、典型的な自己中心的である。

アンチ巨人の理由も挙げたらきりないし、

一千万人の巨人ファンの反感を買うだけだから、この辺にしよう。

さて、野村監督だが、

「王、長嶋がひまわりなら、自分は月見草」といったひねくれ根性も好きだし、

コンプレックスパワーも魅力的である。

彼が、王に次ぐ歴代二位のホームランバッターだったことは、

意外にも知られていない。

彼の輝かしい選手実績は、さておき、

彼の監督としての、采配に興味があるし、感動するものである。

彼は、一度堕ちた選手に再びスポットライトを浴びる舞台を作ることが得意である。

いわゆる「野村再生工場」である。

それは、彼の洞察力もさることながら、彼の人としての優しさに感激するのである。

いわゆる捲土重来の思想である。

「捲土重来の思想を分からない、あるいは、その気概を持たない人は、人間じゃねえ」

と私は、無闇に興奮するのである。

ところで、野村監督はプレイオフ制度を、どう思っているのであろうか。

少々気になるところではある。

私もプレイオフに参加して、再び帆を上げたいものである、

とたわ言を言ったりもして。