2006/01/31
「街道」という言葉が好きである。 いかにも、アナログチックな響きとイメージを持った言葉である。 国道17号や246などといった記号などよりは、ずっと趣きがあって味わい深い。 「街道」にはドラマや文化があるとおもっている。 甲州街道や中仙道といったビックネームよりは、 五日市街道や青梅街道といったマイナーのほうが、興味をそそられる。 関西には「さば街道」という街道がある。 これなどは文化と歴史を感じさせられる。 昔、司馬遼太郎が「街道をゆく」という紀行番組を作ったことがあったが、 退屈で平坦な構成であった。 趣旨はわかるのだが、やはり、紀行番組は、映像では限界があるのであろう。 イメージが広がらず、平坦に流れてしまう。 歴史や文化を表現するには、文章が一番であろう。 私はいろいろな街道の中でも鎌倉街道が一番好きである。 「いざ鎌倉へ!」の鎌倉街道である。 いかにも歴史を感じさせて、心ときめく。 「街道」のとどめを刺すのは、「シルクロード・絹の道」であろうか。 これなど雄大な歴史ロマンを感じさせる。 スケールが大きすぎて、全体をとらえるのは一朝一夕に分析しかねるが、 胸おどる対象ではある。 鎌倉街道の起点は様々だが、終着点はもちろん鎌倉である。 上州から新田義貞がはせ参じた、鎌倉街道もそのうちのひとつである。 わがALS街道も起点は様々だが、終着点は同じである。 終着点はすぐそこに見えているような気もするが、遥かに遠い気もするのである。 |